竿を立てるか寝かせるか

肉厚の70cmクラスの鯉の引きはなかなか楽しい
肉厚の70cmクラスの鯉の引きはなかなか楽しい

 鯉も70cmを越えるようになるとかなりの引きで我々を楽しませてくれます。写真の鯉で丁度70cmでしたが、

“Gaun”でこのクラスをかけると簡単に竿は満月になります。で、そこからどうやって耐えるかですが、ここで竿を立てて耐えるよりも寝かせて耐える方が勝率が良いのを感じます。これ以下はきわめて個人的な意見ですので適当に流して下さい

 

 「本流釣り入門」においても竿を立てるか寝かせるかという話題が取り上げられていますが、あれを書いたのは私では無いので、個人的に竿を寝かせるメリットは純粋に力学的なものではないかなと考えています。

 あちらでは竿を寝かせることで魚を引っ張る力が左右になる、だから沖へ走らない、という話をしていますが、まあ、ぶっちゃけて言いますと左右に引っ張ったからと言って必ずしも沖へ走らないとは限らないと思います。沖へ行こうとするものはどうやっても行くものです。ただ竿を立てた時よりは経験上ましな気はしますが。

 私個人としては竿は殆ど水平に寝かせるスタイルで最初の一撃はかわします。これも針にかかるテンション云々という話がありましたがあまり気にしていません。バレる時は立てていてもバレます…。

 なぜ水平に寝かせるかというと、魚に水平方向から引っ張る力を与えたいからです。考えてみて下さい、例えば竿を立ててやりとりすれば、魚は口を水面に持って行かれるようなテンションを与えられるでしょう、一方、水平に寝かせれば、魚は真横とは言わないまでもかなりそれに近い形で横方向に引っ張られます。どちらが魚の向かう方向を変えやすいでしょうか??圧倒的に、竿を寝かせた時の方が魚の頭の向きは変わり易いのではないでしょうか。

 竿を立てて魚を止め、その魚の向う向きを変えようとすれば、魚の頭を浮かせるか、綱引きに耐えかねて魚が左右に向きを変えるのを待つかということになるでしょう。

 竿を寝かせてやりとりすれば、魚にダイレクトに横からの力で頭の向きを引っ張って変えることができると

思います。

 そして、竿を寝かせる方向ですが、これも魚の走る方向とは逆では無く、先廻りして魚が向かう方向へ寝かせ、頭をこちらに向けさせます。上流とか下流とか以前に、魚がどちらに向かっているか、ということです。例えばまっすぐ沖へ走りだしたとして、左右どちらかに竿を寝かせて耐えます、すると魚は左右どちらかに少なくとも多少の向きをもって走るようになります、ここで、魚の向かった向きと逆に竿を寝かせるなら、魚の頭を岸寄りへ向けるには大きな旋回角度が必要になります。むしろ先廻りして魚の向かった方向へ竿を寝かせるならテンションもしっかりかかるし少ない旋回角度で手前へ向けられます。ここで手前へ魚が向いた段階で初めて、竿を立てて行き、更に自分のところへ寄せて来るのです。

 もちろん、自分が動けない場合は魚が向かう方向とは逆に竿を寝かせなければならないこともあります。それでも、竿を立てるよりはこちらのほうがましだと思います。あと、これは水深の浅いところでの話で、深場だと状況は変わってくると思います。かなり竿を立てなければ

いけない部分が増えてきますので。

 

 …とまあ、鯉とやりとりしながら竿さばきの解について考えてしまいます。この鯉は最初敢えて竿を立ててやりとりしましたがのされそうになったのでやはり寝かせてしましました。肉厚の良い鯉でしたが目が少しおかしかったですね。でも良い引きでした。

 

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