瀬での流し方を考える~フロートフィッシングでの清流攻略~ Vol.2

清流とセンターピンリール

 清流の瀬での流しにおいて、成し遂げるべき要素は次の3つだ。
1.ロングトロッティングながらウキが手前に寄らない自然な流し
2.表層流よりも遅い流し
3.急激な凸凹は少ないものの下流域よりも圧倒的に川底の起伏があるがこれをかわしたスムースな流し
 まず第一の要素を見てみよう。これを成し遂げるにはウキ先行でオバセを出していけば確かにウキは手前に引っ張られないがために手前に寄りにくい。しかし、それでは2の要素は完全に破たんする。い や、大錘で底をオバセに引きずらせながら流せばよいという意見もあろう。もちろん、そうした流しを行うこともある。しかし、概してネガカリが多発するので ある。即ち、3の要素と背反するのだ。砂地の底などではこれもありだが、石が多い瀬では大錘を引きずらせるのはリスクが大きい。したがって、やはり餌先行、ドラグを掛けた流しになる。しかしこれはウキが手前に来やすい。解決策は、次の2つだ。
A. 川の中ほどまで立ちこみ下流を向く、そこから正面を向いて流す
B. 着水後は糸ふけを出さないことに集中しておくだけにし、ウキがある程度流れてからドラグを掛ける

 簡単かつ合理的なのはAだが場所によっては立ちこめない深さの川もあるだろうし少なくとも立ちこんだ場所は荒らすことになる。ポイントは下流に設定しているので問題ないとはいえ、他のアングラーには不評かもしれない。
技を磨くという点からいってもBをお勧めしたい。具体論としては、まず仕掛けを正面に投げる。これが当然最も沖へ投げる方法だからだ。そしてすぐに竿を立ててラインが水面につかない様にする。 ここで竿はかなり立てておかないと中途半端な立て方だと強い表層流がわずかなラインを掴んでオバセを出してくる。オバセが出ると、いざドラグを掛けた時に 余計にテンションがかかり手前に寄り易い。そう、オバセはフリーで流す時は自然な流しの見方になってくれるが、ドラグを掛けて流す時は邪魔ものでしかないのだ。
 竿をしっかり立ててウキからラインがロッドまで一直線になっているのがベスト。この状態で自分から見て下流側45度程度迄流していく。ここでの流しはドラグを掛けず、かといってオバセを出さない様にウキについて行くように流していく。おそらく、この段階ではウキ先行と なっているので錘が少し底を引きずりながら流れて行っているはずだ。ウキの頭は下流方向を向いている。そう、それで良いのだ。この段階からドラグを掛けよ うとしても、テンションはウキの上流側からではなく、釣り人側から掛かるだけで十分にドラグはかからず、それを無理に掛けようとして強いテンションを掛け てウキが手前に寄るのだ。ここは割り切って、下流側45度までは捨てる気持ちで流すべきだ。いや、捨てるというのは正確ではない。この下流45度までのラインは、テストラインとでも呼ぶべき区間なのだ。もちろんこの段階で魚がかかることもあるし、ウキの様子から、どの程度の水深、そして仕掛けはどの程度オーバーデプスなのかを判断するのである。この段階でウキの頭がどの程度下流方向に向いているか、その角度が、おおよそ水中のライン角度である。そ して、いざ本番、ドラグをかけ始めた時、今度は逆方向に同じ角度で吹きあがりをさせながら流していくことをイメージするのであるから、ここでライン角度が あまり直角に近いと、簡単に吹きあがってしまうタナだと判断でき、もっとタナを深くせねば、となるのである。逆に、ウキがかなり寝た感じで引っ張って行っ ているならば、あまりにオーバーデプスなようだと判断できる。そもそも、ウキが垂直でどんぶらこと流れているなら、タナが浅すぎて話になっていない。
 よく問題となるのはどの程度オーバーデプスにする のかということだが、これは水深の1.5倍~2倍などと言われてもいるが、結局はどの程度ドラグを掛けて流すつもりなのか、そしてどの程度流速があるの か、ということで決められる話だ。ゆっくり流そうとすればするほど吹きあがりは大きくなりライン角度は浅くなっていく。45度でイメージしておおよそ 1.5倍だ。注意したいのは、もちろん、ウキ先行でウキが錘を引きずっている時の角度よりも、吹きあがりの方が大きいこ とが多いので、例えばテストラインでライン角度がウキの頭から判断して60度くらいだというならば、じっくり流すには棚が浅すぎだろう。じっくり流す時は 概ね45度にはなるであろうから、60度で底を引きずっているのでは45度にした時底を取れない可能性がある。このような感じで、タナは設定しておこう。